赤を追う。

赤い靴下と赤い悪魔を応援しています。 ボストン・レッドソックス/マンチェスター・ユナイテッド

ワールドシリーズ雑感

レッドソックスの連勝で幕を開けた2018年のワールドシリーズ、明日から極寒のボストンからロサンゼルスへと戦いの舞台を移します。2試合を振り返ってみましょう。

 

第1戦、先発はセールとカーショー。メジャー屈指の左腕同士による投げ合いとなりましたが、共に5回途中で降板と、あまり長くは続きませんでした。初回にムーキーのヒット&盗塁からベニンテンディ、JDのタイムリーで2点を先制します。これまでのポストシーズンで先制した試合は全勝中。展望でも書きましたが、初回にムーキーが出塁して先制できた試合は7点以上を奪って快勝しています。第1戦も結果として8点を奪うことに成功しており、ムーキーがもたらす勢いはチームにとってもただの出塁以上の意味を持つものなのでしょう。カーショーは、中2日の登板が響いているのか、寒さの影響を受けていたのか、スピードは出ていませんでしたし、言われているようにカーブが悉く決まらなかったことで苦しい投球を余儀なくされました。象徴的だったのは5回にムーキーを迎えた打席。カーショーは試合の中でスライダーを多く使っていましたが、ファウルで粘られて最後はカーブが低めに外れて四球、続くベニンテンディにもヒットを許して降板となりました。一方のセールも、ピリッとしない投球に終始しました。復帰して以降、特にポストシーズンではフォーシームのスピードが上がってきませんでしたが、この日は最速96マイル、平均も94マイルほど出ていました。コーラが言っているように、復帰以降ベストの投球だったように思います。ただ4回で降板ということになってしまったのはやはり球数がかさみまくったということ。どこからでも一発がでるドジャース打線ですから厳しいところに投げるのは当然で、審判のゾーンにも苦労しました。マチャドに3つの打点を許しながらもタイムリーは1本にとどめることができたのが大きかったですね。打線を繋がらせなかったという意味で。

 

第2戦、先発はプライスとリュ・ヒョンジン。この日も前日に続いて2回に幸先よく先制に成功。必勝パターンに乗ったかと思いきや、リュの安定した制球と豊富な変化球を攻略するには至らず、逆に4回、満塁のピンチからケンプの犠飛とプイグのタイムリーで勝ち越しを許します。とても嫌な流れでしたがここをプライスが2点で堪えたのが大きかった。続く5回にアレが発動します。レッドソックス七不思議の1つ、「何もないところからなんかよくわかんないけどチャンスをつくる」ってやつですね。ALCSのG1、バーランダーが突然四球を連発したのもコレです(違うか)。よくわかんないけどっていうのはバスケスに失礼ですね、ともかく流れガン無視でチャンスを作れたってことです。キンズラーとJBJが5球でツーアウト、続くバスケスも1-2で追い込まれてましたから、ここから3点取られるとはリュも思ってなかったでしょう。結局プライスはプイグのタイムリーのあとランナーすら許さず6回3安打5奪三振2失点。No.2スターターの役割をしっかりと果たしてくれました。プライスについてはまた今度書こうと思ってますが、まずカッターを減らしてチェンジアップを増やしたのが今のところハマってるという感じでしょうか。シーズン中の投球では、カッターは28.2%もの割合を占めていましたが、PS初勝利を挙げたALCSのG5では15%弱と約5割も減。この日もかなり少なかったと思います。試合はこのままケリー、イオバルディ 、キンブレルが締めて終了。ロスター入りすら危ぶまれていたケリーが普通にセットアッパーとして働いてるのが謎でしょうがないですが、続けて抑えてほしいところです。

 

さて、明日の第3戦はポーセロとビューラーの投げ合いとなりました。勝てばほぼ大勢を決めることができますが、負ければ一気に戻されることもあり得ます。大事な一戦です。ビューラー相手では大量得点は期待できませんし、勝つとしてもロースコアゲームになるんじゃないでしょうか。できればイオバルディで行きたかったところですが、G2でも使ってしまったのでこれはやむを得ません。ポーセロの好投に期待しましょう。もうここまでくればリリーフで全試合投げてもらった方がいいのでは…。先発はいっぱいいるし。コーラは状況が状況ならイオバルディを再びリリーフ投入することを明言しています。オープナーとして起用して、ロドリゲスやポメランツにスイッチすることも1つの手でしょうね。